クーラーの効いた部屋で、気の赴くままに読書に耽る休日が好きです。
毎月10冊の「いま、読みたい本」をご紹介する企画、久しぶりに更新します!相変わらず本を買っては読みを繰り返していたのですが、なかなかまとめて紹介できず、4ヶ月振りになってしまいました…!
その間に紹介したかった本は、後日に回すとして、最近読んだ8冊をずらりとオススメしますね。
今回は、旅と食と暮らしがメイン。活字を読むよりビジュアルと一緒に楽しむものが多いので、本を読まない方も楽しんでいただけると思います。
フードマガジン〈RiCE〉がリニューアル!スパイスカレーに迫る!
食べものに特化した雑誌〈RiCE〉。以前までは迫力のあるイラストの表紙が印象的でしたが、今号よりリニューアル!
ずっと気になってはいたのですが、食の専門誌ってハードルが高いイメージがあって、きちんと読んだことはありませんでした…。
両国にある、大好きな本屋yatoのお兄さんから「今回のRiCEのカレー特集は100点!すごくいい!」とプッシュされ即購入。
橋本愛さん×川島小鳥さんの巻頭カレー写真もかわいいし、スパイスカレーの歴史や名店のレシピまで。3時間待ちだという、新宿〈SPICY CURRY 魯加〉のカレーレシピも、これなら作れるかも!と思わせてくれる丁寧な工程つき。
先日別のお仕事でご一緒したカメラマンのきくちよしみさんの写真も良いので、ぜひご覧ください~。
〈dancyu〉の本気スパイスカレー特集
カレー続きでごめんなさい。この表紙見たら手に取っちゃいますよね。〈dancyu〉のカレー特集です。
巻頭では、荒川良々さんのスパイス温泉別府旅も。(浴衣の後ろ姿がかわいいのでチェック)
カレー研究家・水野仁輔さんが送る、カレー粉で作る簡単なスパイスカレーレシピも。
わたしも夏になると、簡単なスパイスカレーをよく作るのですが、ベースは水野さんの本から。簡単に作りたいときは、インデアン食品のインデアンカレーパウダーを使っています。15種類のスパイスが入っているので、これさえあれば簡単に挑戦できますよ。
旅へ出たくなる〈LOCKET〉
個人で発行しているとは思えないほどの、ハイクオリティな旅雑誌〈LOCKET〉。
Twitterで見かけ、西荻窪〈brew books〉でようやく買えました。これがもうほんとにかっこいい!編集・文・写真を手がける編集長の内田洋介さんが綴る、世界を旅した記録はパーソナルな目線だからこそ伝わる思いがあります。
圧倒的な熱量に、心を動かされること間違いなし。全国の取り扱い書店のほか、BASEからもネット購入できますよ。詳細はLOCKETのサイトをどうぞ。
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洞爺湖の暮らしをのぞく。〈nice things.54 暮らしを旅する。住んでみたい場所。〉
生き生きと暮らす、地方の人の生活に触れる旅を特集した〈nice things.〉。
先日お邪魔した北海道・洞爺湖のお店の方々も取り上げられていました。〈チャシバクドーナツ〉の田中夫妻も!泊まれるドーナツ屋〈チャシバクINN〉で過ごす、湖畔のモーニング
旧洞爺村にあるパン屋〈ラムヤート〉の今野さんは、とてもチャーミングなお人柄で。お店へお邪魔したときに、「あ、飲み始めちゃいましたけど、よかったらどうぞー」って迎えてくださって(笑)。佇まいから、生き生きと暮らしている感じが伝わってきたんですよね。
「こんなふうに社会を生きる選択肢がひとつあるんだってことが、誰かの身に染み込んでいけばいいなと思うんです」
洞爺湖で暮らすみなさんに出会えたことが、今回の旅の一番の収穫でした。ぜひ読んで、考えるきっかけになればと思います。
旅と人生において大切なこと。〈旅する力〉深夜特急ノート/沢木耕太郎
〈深夜特急〉の沢木耕太郎さんの旅にまつわるエッセイ。本編でも出てくる、沢木さんが旅の途中で出会った人の言葉にハッとさせられます。
「ほんとうにわかっているのは、わからないということだけかもしれないな。知らなければ知らないんでいいんだよね。自分が知らないことを知っているから、必要なら一から調べようとするに違いない。でも、中途半端に知っていると、それにとらわれてとんでもない結論を出してしまいかねないんだ。どんなに長くその国にいても、自分にはよくわからないと思っている人の方が、結局は誤らない。」
旅の話でありながら、生きる中で大切にしたい心構えがここに。「知っている」という思い込みが歪みを起こしてしまうこと、よくありますよね。わからないという謙虚さを大切にしたいな。
「どんなに珍しい旅をしようと、その珍しさに頼っているような紀行文はあまり面白くない。しかし、たとえ、どんなにささやかな旅であっても、その人が訪れた土地やそこに住む人との関わりをどのように受け止めたか、反応したかがこまやかに書かれているものは面白い。」
〈深夜特急〉に惹かれるのは、筆者の沢木さん自身の心の機微が細やかに描かれているから。
よいところも、目を背けたくなるような長旅の暗い側面も、どちらも自分のことのように追体験できるところが魅力だと感じています。
26歳で、1年間の長い旅に出た沢木さん。旅には適齢期があるという話も、とても共感しました。子供ではないけれど、まだ肝が据わってない年齢だからこそ、戸惑うし好奇心で進んでいける強さがあるのは若いからこそ。
…っていうのは、この歳になるとやっぱり、20代のときよりは落ち着いちゃうんですよね。何事に対しても。死ぬまでワクワクしていたいけれど、どうしても慣れてしまう面があるから。
体験してないから不安。不安だからこそ飛び込んで吸収できることは、きっとあるはず。あー、旅したいな。
〈あげものブルース〉悲喜こもごも、男子の人生
奥田民生さん、〈孤独のグルメ〉久住昌之さんも推薦のマンガ〈あげものブルース〉。
揚げものがメインの話かと思えば、3人の男の子の成長記を、揚げものをひとつの軸に展開するストーリー。後半から胸にぎゅーっと迫るシーンが続くので、心してどうぞ。一気読みしちゃいますよ。
表紙をめくると、揚げものがしみたような加工の紙が出てくる装丁もナイスです。
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料理苦手な人の救世主〈伝言レシピ〉高橋みどり
約10年前、結婚当初に買ったレシピ本。料理本などのスタイリングで活躍する高橋みどりさんの簡単レシピ集です。
雑誌〈クウネル〉(リニューアル前の)で連載されていた「伝言レシピ」は、実は料理が苦手なみどりさんが、料理上手な友人から聞いた簡単なレシピを集めたもの。
伝え聞きでうろ覚えのままのレシピだったり、大事な具材が抜けてみどりさん流になってたりするのもすごく好きで。手書きなのも、まるでみどりさんのノートを見ているかのよう。
肩肘張らなくても、簡単でおいしいごはんが作れることを教えてくれた大切な一冊です。
「椎茸グリル」は、椎茸の傘のところにニンニクとオリーブオイル、塩をしてグリルで焼いたもの。おつまみやおかずの定番で使っています。
60歳を超えて、2拠点生活で生き生きと暮らす秘訣。〈おいしい時間〉高橋みどり
〈伝言レシピ〉の高橋みどりさんの新刊。年齢知らなかったのですが、なんと還暦を過ぎてらしたそうで。先日行われた出版記念イベントで、ようやく憧れの方にお会いすることができました。声も動いているところも知らなかったのですが、本のイメージそのままで感激。
平日は東京で仕事をし、週末は旦那さまと黒磯で雑貨店を営むみどりさん。その暮らしぶりを垣間見られる本が〈おいしい時間〉。
無理をせず、だけど妥協はせず。うつわも食材も、好きなものを取り入れる暮らし。
そうやって自分なりの心地よさと向き合っていく姿勢は、いつまでもわたしのお手本です。渋めの写真もとてもかっこいいので、ぜひ見てみてくださいー!
ということで、さっくり紹介するはずが、熱を込め過ぎました。楽しんでもらえたらなによりです。また定期的に紹介していきますので、お楽しみにどうぞ。
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