思い出というのは、急に頭に浮かんであっという間に心を鷲掴みにしてしまう。
それが、今はもういない人なら尚更。
たとえいつも通る道にあるお店だって、ただ横切るだけではスイッチが入らなかったのに、お店に入った途端に思い出して胸がぎゅうっとすることがある。
わたしにとって、十和田はそんなお店。
「せっかく浅草に来てもらったんだし、おそば食べに行こうか」と、茨城から来た祖父母と家族で、休日のお昼に繰り出す。
わたしが子どもだった頃は、今ほど土日の浅草も混んでいなかった気がするけど、それでも有名なお蕎麦屋さんともなると、店の前に行列ができて並ぶ。
待っている間に祖母に遊んでもらったり、父と祖父が世間話をしているのをぼんやり聞いていたり。
なにか印象的な出来事があったわけではなく、「この場所で同じ時間を過ごした」という、ただそれだけのこと。
2階席へ案内されて、みんなでお蕎麦食べたなぁ。
あのときは「ごはん食べ終わったら、どんなおもちゃ買ってもらおうかな」なんてことしか考えてなかった気がするけれど、一緒にいられた時間というのは、後々かけがえのない思い出になる。
もうこの世にはいない、いつも甘やかしてくれた祖父母を思い出して、箸で掴んだ蕎麦がするりと落ちた。
久しぶりに食べた十和田の蕎麦は、相変わらずつるっとコシが強くて「浅草でお蕎麦食べるなら、やっぱり十和田だな」と思うのであった。
浅草でランチなら。人気の蕎麦屋「十和田」で冷たい蕎麦を。店舗外観
浅草駅からほど近い場所にある手打ちそば屋さんの「十和田」。タイミングが合えば、職人さんが蕎麦を打つ場面も見られます。
「すしや通り」にもお店があるので、混んでいるときはそちらもどうぞ。
浅草でランチなら。人気の蕎麦屋「十和田」店内
今回は平日の13:00すぎにお邪魔したところ、混雑もなくすぐに入ることができました。土日は行列になっているので、時間をずらした入店をおすすめします。
1階はテーブル席が8つほど。2階にも席があります。今日は1階席を案内されました。
浅草でランチなら。人気の蕎麦屋「十和田」メニュー
十和田のお蕎麦は、十和田湖周辺で栽培された蕎麦粉を使っているそう。
お店のおすすめメニューは冷たいお蕎麦。そばつゆは濃すぎないので、東京のお蕎麦が苦手な人も食べやすいと思います。
今回は限定のミニ天丼セットを。(¥1100)
子どもの頃から今でも、お蕎麦やさんにくると、とろろそばと天ぷらそばで悩みます。十和田に来たら、とろろ蕎麦を頼んで、家族に天ぷらわけてもらったりしてたな。
ということで、ミニ天丼をいただきました。
最高・・・!甘めの醤油だれがたまりません・・・!いい塩梅の味わい。お蕎麦と天ぷらでしたが、空いていたこともあって10分待たずに出てきました。
そうそう、蕎麦湯ももちろんおいしいので、ぜひ最後まで堪能してくださいね。
浅草でランチなら。人気の蕎麦屋「十和田」店舗情報
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