いつも、今のことだけ考えている。
というと聞こえはいいけれど、単純に先の計画を立てられないだけである。その日どうするかはその日の気分で決めたい人が、将来のことを考えられるだろうか。
そんなわたしだけれど、未来に願いを託したくなる日だってある。
せわしない日々を送っていると、目の前のことでいっぱいになってしまう。ふとした時間に押し寄せる不安に抗うひとつの方法として、願いを込めて1年後の自分にエールを送ることにした。
蔵前にあるコンセプトショップ〈自由丁〉は、1年後の自分に手紙がかける店。なにやら最近雑誌やラジオでも取り上げられているらしい。
紙に書く行為や、手紙を書かなくなったと言われる時代に、そんな店がオープンしたことに嬉しさを感じる。
手紙を書いている時間というのは、相手が他人であれ自分であれ、とにかく否が応でも自分と向き合う時間になる。
ふだんから手紙を書く習慣のあるわたしも、1年後の自分に向けて書くのはなんだか照れくさいし筆が進まなかった。
だって、10年後なら好き勝手に書けるけど、1年後って来月みたいなものじゃないか。感覚的に。高すぎる目標を書いたら、叶ってなくて凹むだろうし。
思い悩んだ夏の夜。きっと来年の今ごろは別のことで頭をいっぱいにしているだろう自分に向けて、励ましの手紙を送った。
その手紙が届くのは、2020年の晩夏。
書き終わって店員さんに手紙を託す頃には、心のつかえが少し楽になっていた。
過去の自分から届く、未来の自分へのエール。来年どんな気持ちで開封できるのか、今から楽しみで仕方がない。
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〈自由丁〉で送れる、TOMOSHIBI LETTER(ともしびレター)とは
蔵前にある〈自由丁〉は、自分と向き合う時間を提供する店。
〈TOMOSHIBI LETTER〉という、1年後の自分に届ける手紙を書けるコンセプトショップとして利用するほか、読書や勉強する場所として、コワーキングスペースとしての利用もできます。
絵の具やクレヨンなども揃っているので、手紙を作品に昇華して、誰かにプレゼントするのも粋なアイデアかも!
利用者同士が、おすすめの本を通して繋がれる本棚のシステムも興味深いですね。
最近テレビや雑誌などの取材で、俳優さんやアイドルの方も手紙を書きに来ているそうですよ。わたしは夏頃にお邪魔したのですが、その日は夜遅かったこともあってほぼ空間を独り占めして書きました。
1年後の自分に思いを馳せる時間、今の時代に貴重ではないでしょうか。
蔵前〈自由丁〉店舗情報
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