子どもの頃、〈あんみつ姫〉が好きだった。
4歳の頃に放送されたアニメを見て、お姫様なのにやんちゃで元気いっぱいな姿に憧れ、あんみつ姫が住むお城を再現したおもちゃで散々遊んだ。
なぜ急にそんなことを思い出したかといえば、浅草〈梅園〉の白玉クリームあんみつが〈あんみつ姫〉のように可愛らしかったから。
あわぜんざいが有名な〈梅園〉は、祖母が浅草へ遊びに行った時に食べに来た思い出がある。
子どもの頃、あんこが苦手だったわたしは、当時なにを食べたか全く覚えていない。7年前の夏に亡くなった祖母と浅草を歩いた記憶はおぼろけだけれど、それでも同じ店が今でも在り続け、気が向けば足を運べることに感謝してもしきれない。
そうして30年ぶりくらいに訪れた〈梅園〉には、あの頃のわたしたちのように、おばあちゃんと孫が向かい合ってわらび餅を食べている。あんみつを食べながら、今度はわらび餅だな、と心の中でつぶやいた。
浅草のおすすめ甘味処〈梅園〉で白玉クリームあんみつを。店舗外観
浅草で有名な甘味処のひとつ〈梅園〉は、1854年創業の老舗甘味処です。
雷門から仲見世通りの左にある裏通りを浅草寺方面に歩くと看板が見えてきます。スターバックスがある通りをまっすぐ、という方がわかりやすいかも。
お盆期間の平日とはいえ、人気はあるものの裏通りはこの通り。以前の浅草とは想像つかないほど静かです。
梅園にもお土産用のカウンターがあり、隣には甘味処の入口が。
浅草のおすすめ甘味処〈梅園〉で白玉クリームあんみつを。店内
純和風の店内は、ランプに梅園マークが。感染症対策のシートも貼られ、席数も減らして営業されています。
奥まった席へ座ったところ、なんと山下清画伯の作品が。
子どもの頃、うっすらと裸の大将ドラマシリーズ(芦屋雁之助バージョンの方)を見ていたものの、浅草生まれだったとは。今でいう、日本堤のあたりだったそう。日本堤は、銭湯の湯どんぶり栄湯とコーヒー好きに有名な、珈琲バッハがある良い街。
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浅草のおすすめ甘味処〈梅園〉で白玉クリームあんみつを。メニュー
〈梅園〉は食券制なので、入る前にショーウィンドウを見てメニューを決めておきましょう。
前払いで渡される食券がかわいくてたまらない。
お土産におすすめの商品一覧。
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ということで、〈梅園〉の白玉クリームあんみつ(946円)を。
よもぎ色に梅園マークの入った深鉢。ピンクとホワイトの白玉はやわやわな食感でありつつもモチっとかみごたえがある。赤ちゃんのお布団みたいなうすいピンク色の求肥は上質な牛タンみたいななめらかな質感で包まれたくなるほど。
あんこはぎっしり密度の高い味で、しっかり歯ごたえのある寒天がどっさり。赤えんどう豆は大粒で塩味がきいてて好きな味。
白玉が紅白になるだけでこんなにかわいいのか…!
黒蜜はけっこう甘めでした。一番印象に残ったのは赤えんどう豆のほどよい塩気。くせになる味だったので、また別のメニューでお目にかかりたいです。
浅草のおすすめ甘味処〈梅園〉で白玉クリームあんみつを。店舗情報
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