「いつか行こう」じゃ、間に合わない。
店は有限なのだ、と分かってはいつつ、ずっと在ってくれるだろうと思い込んでしまう。
そうして行こうと思っていた店が閉まると聞いて慌てる。そうなる前に通えてたらいいのに、と思いつつ、日々暮らしていると、なかなかそうもいかない。
建物の老朽化、時代の流れ、後継者がいないなど、いくつもの要因が混ざり合って決断される。
最後に一度だけになってしまいましたが、焼きそばとサイダーを味わってきました。これは記録として残します。
浅草で焼きそばを。〈花家〉店舗外観
銀座線の田原町駅出口の階段をのぼると、目の前にある〈花家〉。通るたびに焼きそばを焼くいい香りがしていました。昔は甘味もやっていたようです。
なかなかタイミングが合わず、最後に駆け込むのもなぁと思いつつ、いつか後悔しそうなので早めにお邪魔しました。
外壁のトタンもいい味
持ち帰りで買う人が多いようで、タイミングよく店内が空いていました。
ザ・昭和の食堂といった雰囲気の無骨さがありつつ、古いテーブルに水色のギンガムチェッククロスがノスタルジック。
浅草で焼きそばを。〈花家〉メニュー
メニューは焼きそば並400円、大500円。それにジュース各種200円。
びんのコーラとサイダー。
店の入り口でガラス越しに焼きそばを焼くマスターの姿も、もう見納めなんだな。
焼きそばは細麺でシンプルな味付け。具はキャベツともやし、青のりのみ。（たしか…）
屋台で出会う、油でつやっつや・お肉でジューシー・ボリューミーなタイプとは一線をかす、さらりと優しい味わい。これはおやつ感覚で食べられるタイプだな。
常連さんもちらほら。閉店を聞きつけて来た人が、「釣りはいらないよ」って帰っていくのが格好よかったです。
今月末まで、と聞いたのですが、明日か明後日までなのか聞きそびれてしまったので、近くの方はお早めにどうぞ。
浅草で焼きそばを。〈花家〉店舗情報
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