おおらかな人でいたい。
そう毎日願っているはずなのに、家では小さなことで目くじらを立てている。
下町にある好きな店の人たちは、たいていおおらかで細かいことは気にしない。大きな枠組みの中でずれていなければいい、というか。その佇まいに憧れつつも、自分に自信が持てない故に細かいところが気になる。
その懐の深さというか、「好きにすれば?」というスタンスは、相手を信頼するからこそできることだと思うのだ。
このパン屋のキャラクターが商品化されたのをだいぶ前にSNSで見かけて、気になっていた。甲斐みのりさんの「地元パン手帖」という、地域限定パンにスポットライトを当てた本の企画だったと思う。(違ったらすみません)
谷中のパン屋さんで女将さんに、「あのグッズはないんですか?」と聞くと、「ここでは売ってないのよ。まあ、買うほどじゃないと思うけどね」と笑った。
「身も蓋もない!」と思いつつ、なんだか憎めないというか。「店に置いてあったら絶対買ってましたよ」と笑いながら返す。
そりゃそうだ。「地元パン手帖」がやっていることは、地域で見過ごされているかわいいパンを再発見することだから。
当事者のパン屋さんには、あまりに見慣れたキャラクターで魅力が見えにくくなっているはず。
でも、リバティくん(仮名)、かわいくないですか。ビーバーなのかな?それともリス?80年代のアニメに出てきそうなタッチなのがいいな。
あけすけに、なにがいいのか分からないわ~なんて言いつつ、「よかったら紙袋いる?」とリバティくんがプリントされた袋をくれた。
かわいいパンを買いに来ただけなのに、パン屋の女将さんのあっけらかんとしつつも気配りを忘れないお喋りで、今日も特別な1日になった。
谷中のおすすめパン屋〈リバティ〉店舗外観
千駄木駅から谷中銀座へ向かう途中にある、真っ赤なテントの店が気になっていました。
その名もリバティ。このフォント、クッピーラムネとかパンダコパンダみたいでかわいいな。
それにしても。リバティくんはどうしてウッドブロックで周囲を固められているんだろう。逃げないように?実は錆びて崩壊しそうだからとか?もともとこういうデザインだったのかな。
それにしてはアイコンである顔の面積が小さいしなあ。次に聞いてみよう。
谷中のおすすめパン屋〈リバティ〉メニュー
手作りパンがお手頃価格で買える〈リバティ〉。そのラインナップも見ていてホッとするものばかり。
昔からあるような街のパン屋さんに欠かせない、キャラパンが!うさぎとかめのチョイスがいいですね。
この後しばらく歩く予定があったので、溶けそうなものは見送り、こんなチョイスになりました。
焼きカレーパン、ソーセージドッグ、つぶあん、うさぎパン。ここには写ってないけれど、ぶどうパンも買いました。
どれも生地がふわふわで甘くて、小ぶりなのでいくらでも食べられちゃいそう。
わたしがリバティくんに好意を持っていると気づいたママがプレゼントしてくれた紙袋。
た、たからものだ…!かわいすぎる。
ということで、おうちでパンをいただきました。
ぶどうパン、小ぶりなサイズの中にこれでもか!というほどレーズンが入ってる!なんかレーズンの分布が「C」に見えますね。
そして、うさぎパン。
はっ!今気づいたけど、お目目の赤はうさぎだからか…!!こちらは、薄い生地にこぼれそうなほどたっぷりのカスタードクリームが入っています。甘すぎない、懐かしのクリームにうっとり。
こういうパン屋さん、いつまでも残っていてほしいな。谷中さんぽの際はぜひ。
谷中のおすすめパン屋〈リバティ〉店舗情報
谷中のおすすめ散歩ルート モーニングから昼まで