創業から45年経つという、その建物へ足を踏み入れたのは数年前。
麹町駅近くで働いていたときのこと。派遣先で知り合った年上の友人との帰り道が楽しくて、もっと喋っていたくて立ち寄ったのが、四谷駅近くの老舗喫茶店「ロン」。
無機質なコンクリートで覆われた大きな壁に圧倒されつつ、ガラスの扉を開くと、艶やかな真っ赤なソファが。
モノマネがプロ並みに得意な友人の、コントのようなくるくると変わる表情がおもしろくて、暗くなるまでふざけた話で盛り上がった冬の夕方。
麹町から四谷駅へ向かう大通りを歩いていると、ふとそんな思い出が蘇ってきた。
今日は久しぶりに用事があって四谷駅へ。ずっと行ってみたかった2階へお邪魔することにしました。
四谷の喫茶店「ロン」は建築家の手がけたうつくしい建物。店舗外観
四谷駅から横断歩道を渡ってすぐの場所に、45年以上続く老舗喫茶店「ロン」があります。
有名な建築家のお弟子さんが作られたという建物は、外側が無機質なコンクリートで、モダンな教会のような出で立ち。
さっそく中へ入ってみましょう。
四谷の喫茶店「ロン」は吹き抜けのある2階建。店内の様子
中に入ると、オレンジの光に照らされた艶やかなソファが目に飛び込んでくる、うつくしい店内。BGMはビートルズが流れています。
吹き抜けの2階の席が落ち着けそうだったので、螺旋階段をのぼって上の階へ。
マスターもお気に入りだという、2階の左奥の席へ。ちいさなスペースで、隠れた秘密基地っぽい席ってすごく好き。端っこが落ち着くタイプのかたはそちらへどうぞ。
反対の右手奥には団体でも座れる広い席もあるので、様々な用途で使えそう。
どこを撮っても、絵になる店内にうっとり。しばらく興奮がおさまらなかった・・・
螺旋階段が木目調なのも珍しい気がします。モダンでありつつ、年季を感じられるつくりが愛おしいお店。
四谷の喫茶店「ロン」は建築家の手がけたうつくしい建物。メニュー
四谷「ロン」の人気メニューは、タマゴサンドとミルクセーキだそう。(後で知りました)
この日は平日の15時過ぎ。だいぶ遅めのランチに、チーズトーストとアイスティーを。
まさかこんな厚切りのサンドが出てくると思わなかった・・・トーストなら、きっと一枚さらっと出て来るのかと。そういえば近くには上智大学があって、学生さんも休憩しにきていました。学生街の喫茶店のボリューム。
次こそはタマゴサンドを食べにきたいな。
この美しい建築を見るためだけに四谷へ来る価値あり。ぜひとも。
四谷の喫茶店「ロン」は建築家の手がけたうつくしい建物。店舗情報
次に読むなら、中央線沿線の線路沿いの喫茶店「御茶ノ水 穂高」へ
四谷「ロン」の美しさにうっとりした方は、ぜひ四谷から中央線で東京駅方面へ一駅。御茶ノ水駅の線路沿いにある、山小屋のような喫茶店「穂高」も、建築家の方が手がけた美しいお店ですよ。
御茶ノ水でコーヒーを。「喫茶穂高」なる山小屋で都会の喧騒から離れる。