「いらっしゃい、何人?」
扉を開けると、カウンターにはいつもの小柄なめがねをかけたおばさま。ちゃきちゃきした接客で、慣れてない人はコワイと思う人もいるのかも。
「銀座ブラジル」が好きな理由。
それは、お店の人とお客さんが対等の立場だから。わたしが好きな喫茶店は、そんなところ。
お客さんをサクサクとさばき、キビキビと働いている。
来たい人だけくればいい、タバコの煙が嫌だと言う人はごめんなさい。無下に要望を押し付けてくるお客さんはいらないの、と言わんばかりの対応を見ていると「すごいなぁ!」と思う。
かといって冷たいわけじゃなく、注文を待たせてるお客さんになんども声をかけて和ませたりしてくれる。そこが好き。
「2人です。」と言うと、「どうぞ!」と店内の窓際を指す。
銀座ブラジルのおいしいメニューについて独自取材した自主製作のZINE、ネットショップで販売中!
浅草のおすすめ喫茶店「銀座ブラジル」店舗の外観
浅草駅からすぐの新仲見世。観光客で賑わう通りをかき分けて5分ほど。
「芋ようかん」が有名な和菓子屋「舟和」を通り過ぎて右手にこんな看板が見えます。
浅草に住んでいた子どものときから、ずーっと気になっていました。
結婚して家を出てしばらくしたのち、雑誌「POPEYE(ポパイ)」で再会。
我が家では雑誌「POPEYE」の街歩きはバイブルなので、ドキドキしながら入ってみました。
ビルの2階にある店内、外から全然見えない。
食品サンプルがいい味出してる、出しすぎている。好き。
浅草のおすすめ喫茶店「銀座ブラジル」店舗の内観
飴色の世界。
いつも結構混んでいるのに、この日はちょうど空いていました。
ふだんはタバコの煙がもくもくした店内も、今日はめずらしくクリーン。
壁には往年のスターの写真がずらり。
潜水艦の中にありそうなライト。
浅草のおすすめ喫茶店「銀座ブラジル」のランチメニュー
ランチは基本3種類。
浅草寺の行事とかぶる日や土日は結構混むので、早めの時間がおすすめ。ものすごく混む日に行った時は、ランチが出てくるまで1時間半待ったこともあります。
どうぞ、時間に余裕がある日にご来店を。
浅草のおすすめ喫茶店「銀座ブラジル」でフライチキンランチを。
ぶあつい食パンは、表面がパリッと、中はフワフワの焼き加減。花びらのような付け合わせの人参ピクルスはさわやかな酸味。
そして、主役。
サクサクです。なにもつけなくても美味しい。脂っこくない。
喫茶店のごはんって、「安くてほどよく美味しい」のが良さだったりすると思うのですが、これはほんとうに美味しい!!
オーダーが入ってから揚げているというこだわりぶりに、お客様思いの姿勢が伺えます。
そうそう、ものすごく混んだ日も「うちは揚げたてを出してるから時間がかかるの。もうちょっと待ってねー!」と、ウェイターのおばさまに笑顔で肩を叩かれたんでした。
セットのコーヒーはけっこう苦めな大人の味。
ややこしい店名の由来も、やっとわかった。
もともとは「銀座ブラジル」という、銀座にあった喫茶店の支店だったから、「銀座ブラジル 浅草店」なんだそう。
オーナーらしきおばさまに「美味しかったです!」と伝えると、「うちのはどれもおいしいのよー、他に何食べたことある?」と聞かれました。
「コンビーフサンドとロースカツサンドかな。でもほとんどフライチキンにしちゃうんですよ。」と話すと、「全種類制覇したお客さんもいるから、また来てねー!」と笑顔で挨拶されちゃいました。
最近思うのは、お客様とお店って上下関係じゃなく、平行線で成り立っているのが理想なんじゃないかと。
過度なマニュアルに従ったロボットのような接客よりも、人となりがわかるようなふだんの態度が心地いい。
そんな風に感じている人は、ぜひ「銀座ブラジル」へどうぞ!
浅草のおすすめ喫茶店「銀座ブラジル」店舗紹介
浅草ランチなら、素敵なフレンチレストランもどうぞ
浅草で女子会ランチするなら。子供OKの花川戸「et vous?」で素材を味わうフレンチを。
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