モノを買うとき、いつも作り手のことに思いを馳せる。
どんな気持ちでそのモノを作ったのか、どういう風に使ってほしいのか。
毎日使うものにはとことんこだわりたい。見た目のうつくしさと使い勝手が両立しているもの。そういうモノにはたいていストーリーがあって、その話を聞くことで、手に取るたびに愛着が湧くようになる。
ふつうの日常を楽しくするコツは、ささやかな楽しみを見つけること。
わたしにとって、うつわは「苦手な料理を楽しくする」装置。
視界に入るだけで元気をもらい、触れるとほっとする。使うたびに惚れ惚れして、つらいことがあった日でも「こんな素敵に彩れるんだ」とうつくしさに励まされたりもする。
陶芸家・飯高幸作さんのうつわも、そんなわたしを支えてくれる一品になりそうです。
陶芸家・飯高幸作さんの個展@「組む 東京」へ行ってきた!
「飯高さんの展示やってるから、見るだけでも見に行こうよ」と夫に誘われたものの、その数日前に北欧のうつわを大人買いしたわたしは「見ると欲しくなるから我慢する・・・」と断りました。
・・・が、とにかくしつこく誘ってくる夫・・・!「もう!見るだけだからね!」と行ったところ、まんまと飯高さんの世界に魅了されてしまいました。
では、その様子をどうぞ。
陶芸家・飯高幸作さんの個展@「組む 東京」の展示内容
今回は800点ほど用意されていたそうで、様々なタイプの作品を一挙に見ることができました。
そろそろお気づきになられた方もいらっしゃるかと思いますが、飯高さんの作り出す青空のような水色。すごく特徴的ですよね。(心の中で「飯高ブルー」って呼んでいます・笑)
女性的なかわいらしい雰囲気の作品もあれば、和の雰囲気を醸し出すこんな作品も。
蚤の市で見つけたような、クラシックな質感の作品もあるんです。
この風合い!たまりません。
飯高幸作さんのうつわ、これを買いました!
この日はたまたま飯高さんご本人がギャラリーにいらっしゃいました。
以前工房に行った際に、スタッフの方やお店の雰囲気、作品から勝手に「線の細そうな・寡黙そうな男性」を勝手に想像していたのですが、いい意味で裏切られました!
背が高くて体育会系っぽい雰囲気のとっても気さくな男性。
「作家もののうつわっていうと、お客様が来たとき用って思っている人が多いじゃないですか。でも、もっと普段使いしてほしいと思っていて。」と話してくださいました。
その普段使いできるように配慮されているポイントは、まさに使い勝手の良さ。
作家さんの手仕事のうつわはどうしても重たいものが多い。けれど、飯高さんのものは軽くて持ちやすいのが多いんです。だからこそ、食器棚からすぐに取り出せて気軽に使えます。
気軽に使える、ってすごく重要なポイント。わたしは持病のため、手に負荷をかけるのが普通の人よりもストレスになるので、いくら素敵な作品でも重さの判断はシビアです。基本的に片手で持てるのが基準。
自分の譲れない基準をいくつか決めておくと、欲しいときに迷わなくなる気がします。
その譲れない基準のうちのひとつ。
作家さんのうつわに関しては渋好みなわたし。青銅器のような、鈍色のものや、わざと質感を出している作品にすごく弱いんです。
ということで、こちらを買わせていただきました!
左の作品は、フランスのヴィンテージの器から形をイメージしたとのこと。オーバルって料理が映えますよね。
そして、「お茶碗が欲しいけど、なさそうだね」とつぶやいたところ、今日出来上がったばかりという作品をわざわざ飯高さんが持ってきてくださいました・・・!
「見るだけで本当にいいので」と声をかけてくださったものの、まんまと購入。お茶碗、ここ数年ずっと探してたんです・・・!
「いやー、(買ってくれるの)シナリオ通りでした〜」と笑う飯高さんのお茶目な笑顔がまたステキ。きっと使うたびに今日のことを思い出して、楽しい気持ちになれそうです。
後々調べたところ、飯高さんは脱サラして陶芸家になったという異色の経歴の持ち主。
以前「良い作品を作って届けるまでが仕事」という話を別のところで聞いたことがあるのですが、飯高さんはまさにそれを実行してらっしゃる方。
その姿勢に触れて、改めて作品に愛が持てました。
飯高幸作さんの作品に出会ったきっかけ
埼玉の越谷にある、物語に出てきそうなかわいい一軒家と工房がある「kousha」。こちらのお店は陶芸家・飯高幸作さんの工房&カフェ。
数年前に初めて訪れた際、工房に隣接したカフェでケーキとコーヒーをいただきました。
やわらかな曲線の、まるっとしたフォルム。手に持った時の安心感。触れたときのなめらかな風合い。そして、口につけた時のマグカップの口当たりのよさ。
モノへのこだわりがほとんどない父へのプレゼントに悩んでいたとき。「これだ!」とひらめきました。
こだわりがないからこそ、使い勝手の良い素敵なものをプレゼントしたい。これはただの自己満足かもしれませんが、せっかくあげるなら良いものを長く使ってほしい。そんなときに出会ったのが飯高さんのマグカップでした。
このときは自分と夫用に、お茶用の小さな取っ手付き湯のみも購入。真冬の夜のお茶会に使っていました。
買った当初は、まだ体調も本調子ではなく、落ち込みやすかった時期。でも、その湯のみを使うことで、koushaで過ごした楽しい時間を思い出せて励みにもなりました。
これから永く愛用できる日々が楽しみでなりません。
飯高さんは全国で個展を開催されていらっしゃるので、ぜひサイトをチェックされてみてくださいね。
陶芸家・飯高幸作さんの作品が購入できるショップ
直接手に取れるお店は、埼玉県越谷市にある「kousha」。
ネットショップでは、「北欧、暮らしの道具店」でも一部お取り扱いがあったよう。(現在は完売)
またはプロキッチンのオンラインショップでも今後購入できるようになるそうです。(※2018.4月のプロキッチンセール会場にてお聞きしました)
ぜひチェックしてみてくださいね!
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