都会に住んでいると、いつのまにか毎日早足で歩いていることに気づく。
気持ちが高ぶってせかせかしているなと思ったら、まずはふだんより歩くスピードを落としてみる。いつもの景色の中で楽しめるポイントを探してみる。
「あの道の紫陽花きれいだな。」とか、「いつも気になってたけど、あのポスターちょっと笑えるな」とか。
ゆっくり歩くだけで見えてくるものがこんなに変わるものなんだと、見落としていたであろう景色に思いを馳せる。
自分のペースを知って、日々過ごしている人ほど強い人はいない。
そんな人に出会うたび、いつかそんな風になれる日が近づいている気がしている。
今回も、monographブログメンター×瞬間オフライン音声翻訳機ili(イリー)企画第3弾(最終回!)をお送りします。
台湾の「いつもの朝の光景」を探す旅
最終回は、台湾の朝の光景にスポットを当ててみたいと思います。
台湾の人のふだんの暮らしを垣間見たくて、まずやってきたのは「東門市場」という、地元の人が生鮮食品を買いに来る市場。
入口ではお惣菜屋さんに群がる人がたくさん!のぞいてみたら、どれもすごく美味しそうでした。
野菜を売る屋台も色あざやか。茄子のうつくしさよ。
市場のアーケードの中に入ってみると、まさに想像していた通りのアジアの市場という感じ。
お肉屋さん・魚屋さん・乾物屋さん・日用品のお店・食堂など、様々なお店が軒を連ねています。
日本と違うなーと感じたのは、お肉屋さんの光景。鶏肉などがリアルなままの姿で置かれていて、注文ごとに大きな包丁で切っていました。
いちばん驚いたのは、漬物屋さんでお店の人とお客さんが交渉していたとき。
買うことを決めたお客さんが、漬物を手づかみでつかんでお店の人に渡してました。
(それ、オッケーなんだ・・・)とカルチャーショック。ところ変われば常識も変わりますね〜!
東門市場へ来たかった理由はもうひとつあって、家で台湾の味を楽しめる何かを買いたかったんです。
なまものや果物などは日本へ持って帰ることはできないので、台湾のリサーチをしていたときから気になっていた乾物屋さんへ行くことに。
桜えびや、しいたけ、ナツメ、クコの実、ドライフルーツなどが所狭しと並んでいます。
ここで今日も翻訳機ili(イリー)の登場です!
「どれがいちばんおすすめですか?」
優しい笑顔のお母さんが、わかりやすい英語で答えてくれました。
「桜えびがオススメですよ!鮭と一緒に炒めてもおいしいし、豆腐にのせるだけでもおいしいですよ。」と、よだれの出そうな提案をいただきました。
クコの実は目の疲れにとってもいいんだとか。そのまま食べても、デザートにのせても良いそう。
ということで、サクラエビ・クコの実・台湾しいたけ・キクラゲを購入。
購入するときにお母さんがなにやら携帯をポチポチしています。「日本へ帰ったら、冷凍庫で保存してね」と翻訳して教えてくれました。親切・・・!
東門市場では、この旅で食べたかった「魯肉飯(ルーローファン)」を見つけたので早速いただきました。
お醤油で甘く煮込んだ豚の角煮がのったごはん。八角などのスパイスを効かせていて、見た目ほど食べた感じは重たくなく、あっさり完食。めちゃくちゃ美味しかったです・・・!
ついでに、この市場で人気だという台湾デザートもいただきました。
少しだけ甘さがついたお豆腐と、茹でピーナッツに甘いシロップをかけた冷たいデザート。思ったより甘くないのに驚きました。台湾料理はデザートまで優しい味なのか・・・
台湾の街並みで見つけた風景
初めての台北は、どこもかしこも回りたかったのですが、せかせかするほどおもしろいものが見えてこない気がしたので、できるだけ無理をしない予定を組みました。
そのおかげで、街の景色をいちだんと楽しめた気がします。今回はわたしが気になった街の風景をおすそ分けしますね!
レトロな建物好きにはたまらない街並みでした・・・!台湾の家々は、防犯上鉄格子がつけられた家がたくさんあったのですが、いろんなデザインが施されているのが素敵なんです。
台北の街は、ビルだらけだけれど緑を取り入れている家が多くて、圧迫感が少ないんですよね。
こんなエメラルドグリーンのお家も。
では、次は台湾の朝の風景 in 林森公園の様子をどうぞ!
台湾の公園で朝を過ごす人と出会う
「朝早く公園に行くと、太極拳している人や将棋をしている人に出会えますよ!」
台湾へ行く前に、3人くらいからこんな話を聞きました。
やってきたのは林森公園。大きな芝生のある広い公園です。
ふらふらと写真を撮っていると、さっそくベンチに座っている方から英語で話しかけられました。
「やあ!旅行で来たの?きみ、フォトグラファー?」と、陽気なおじさま。
ブロガーっていうのも伝わりにくそうだな、と葛藤し、「イエース!」って答えちゃいました。(すみません)
「撮っていいですか?」と聞くと、「どうぞどうぞ」と言わんばかりのポーズ。この方のテンション好きです・・・!
公園を散歩していると、ワンちゃんと休憩している人や井戸端会議している人など、様々な朝の光景が見受けられました。
ふとベンチがある方に目をやると、「あなたと話したい・・・!」とばかりにこちらを見ている男性を発見。
台湾の方々、こんな風にこちらが気づくまでじーっと見つめて「あなたのことを気にかけてますよ」という目線を投げかけてくれるんです。
さっそく話しかけてみました。
ここでもイリーを使って「台北に住む方ですか?」と聞いてみたところ、全て台湾語で返事が帰ってきました。これはまずい、全部わからない。。。
そうそう、イリーは一方向翻訳機なので、こちらの日本語は訳せるのですが、相手の英語や台湾語は訳せません。その分、日本語の翻訳がスピーディ&正確性に注力しているんだそう。
男性は目をキラキラさせて、わたしのイリーに近づいて「これがあれば訳してくれるんでしょ?」とばかりに期待されています。
「ごめんなさい、日本語だけ訳せるんです。」とお伝えしたのですが、なんとなく会話のニュアンスで、台北には出張で来ていらっしゃることが伝わって来ました。
その近くでは車椅子のおばあちゃんが男性に手を添えられて歩く練習をする姿が。
目線の先には、サックスを練習する男性。演奏している曲は「昴(すばる)」でした。こんなところで日本の曲が・・・。
おばあちゃんと男性がベンチで休憩し、こちらをニコニコと見ていることに気づいたので、早速話しかけてみることに。
「你好(ニーハオ)!」
この旅で言えるようになった中国語は「こんにちは」「ありがとう」「おいしい」のみ。それ以外は翻訳機ili(イリー)頼みです。
イリーを通して「この公園にはよく来られるんですか?」とお聞きしました。
「イエス!日本人ですか?」と返事が返ってきました。こちらが頷くと、なにやら遠くにいる女性に呼びかけています。スポーティな姿の女性がこちらに駆け寄ってきました。
男性が女性になにかを台湾語で話し、事情を説明している様子。
ニコニコと女性が話し始めました。
「わたしたちは毎朝10時に、この公園で散歩を楽しんでいます。この男性はわたしのハズバンド、女性はお母さんです。」と流暢な日本語と英語を織り交ぜて教えていただきました。
毎朝、家族で公園を散歩するのが日課って素敵ですよね。
「日本語、お上手ですね!」と伝えると、「わたしより、わたしのお母さんは日本語が話せます。今は、耳が遠くなってしまってうまく話せないけれど。」と。
おばあちゃんの方に目線を向けると、全てを包み込んでくれるような優しい笑顔。たくさんの経験をしてきたからこそ出てくる、温もりを感じさせる表情がとても素敵。
「お母さん、日本語の歌を歌ってください」と、女性がお母さんの耳元で伝えます。
まさか歌まで歌えるなんて、そして見ず知らずのわたしのために歌ってくれるなんて、と涙腺がまた緩みそうに。
なんと「桃太郎さん」の歌をワンコーラス歌ってくれました。観客のわたしは手拍子で参戦です。
おばあちゃんの歌声がかわいくてうっとり。
歌が終わったあと、「ありがとうございました!そろそろ帰る時間なので帰ります。台湾は初めてだったけれど、この街が大好きになりました。また必ず来ますね!」とお礼を言ってお別れしました。
最後の最後まで優しい方々に出会えて、とっても幸せな旅になりました!
瞬間オフライン翻訳機ili(イリー)を使った感想まとめ
最後に、3泊4日の台湾旅行でイリーを使った感想をまとめます。
- 翻訳スピードが早いので、会話のテンポを崩さずに楽しめる
- ネット回線がなくても繋がることへの安心感
- シンプルで簡単に使いこなせる機能性の高さ
イリーを使っていて一番良かったなと感じたところは、やはり翻訳スピード!
オンラインを使った翻訳サービスだと、どうしてもタイムラグが生じてしまいますが、あっという間に訳してくれるので、会話のテンポを損なわないところが魅力的でした。
また、ネット回線がなくても使えることへの安心感ははかり知れません。
もともと心配性で、海外旅行も行き慣れていないわたしからすれば「もしも聞きたいときに電波がなかったらどうしよう?」という不安をなくせることは大きな安心につながります。
操作も簡単で、機械オンチのわたしでもあっという間に使いこなすことができました!
イリーをきっかけに、現地の人とお喋りを楽しんでみてはいかがでしょうか。