「人それぞれ落ち着く明るさって違うでしょう?お好きな明るさでどうぞ」
照明の明るさにまで、おもてなしの心が詰まっている。そんな心遣いにハッとし、スイッチを右に回した。
雲ひとつない青空の昼間に、薄暗い店内に入るのはもったいない。ちょっとだけ気が引けつつ、足を踏み入れると、洞窟のような静かな空間が広がっていた。
ひとりでたそがれるにはぴったりの、小さなボックス席。ホワンと灯るランプには、各ボックスごとに調光スイッチがあって、お客さんそれぞれが明るさを調整できるようになっている。
ほの明るい店内に身を任せていると、つやつやとした艶やかなプリンが運ばれてきた。
「ごゆっくりどうぞ」
静かな空間で、フォークとナイフでひとくちずつ食べるプリンは、ほろ苦く甘い。
大人がひとりの時間を愉しむための空間には、こだわりがそこかしこにつまっていた。
プリンがおすすめのカフェ〈イルマン堂〉店舗外観
〈イルマン堂〉があるのは、東京メトロ日比谷線小伝馬町駅の近く。
コーヒー屋には見えない、バーのような佇まい。和モダンな感じが、この街の雰囲気にフィットしています。通りがかっただけではなかなかカフェだとは気づきませんよね。
中だって全然見えないし。
従兄弟から「こんな店ができたらしいよ」って情報をもらって、インスタでチェックしたのですが、すでにカフェ好きの方々にはじわじわと人気になっている模様。開店が11時のところ、11時30分に行ってぎりぎり入れました。平日の昼間にも関わらず、出る頃には5,6人並んでいましたよ。
カフェでコーヒーとプリンを。〈イルマン堂〉店内
〈イルマン堂〉の店内は、グレイッシュで無機質な雰囲気がありつつ、オレンジの柔らかな光が心地いいんです。店内のデザインは、オーナーさんご自身も一緒に手がけているそう。
店内に入り、まずは注文を。1階と2階席があり、今回は1階のひとり用のテーブルへ。
こちらは、それぞれのテーブルにつけられている調光スイッチ。自分の心地いい明るさに調整することができます。このサービスはうれしい!
その下には謎のフタがあって、不思議に思っていると「よかったら開けて覗いてみてください!」とオーナーさん。
〈イルマン堂〉はもともと、小伝馬町のこの地にあった写真店だったそう。「そういえば、レトロな写真屋さんがこの辺りにあったな」と思い出しました。その名残を残すように、ピンホールカメラのような穴を設えたんだそう。
江戸通りの景色が見え、外からはキラキラと自然光が揺らめきます。
2人がけのテーブルは、こんな感じ。キュッとコンパクトなサイズ感が落ち着きます。
プリンがおすすめの店〈イルマン堂〉メニュー
〈イルマン堂〉のメニューはこちら。
全体的にお値段はお高めではありますが、こだわりの空間と味を楽しめると思えば良いのではと思います。写真撮りそこねたけど、アイスコーヒー頼んだらLサイズかな?っていう量が出てきたので、通常のカフェよりもお得な気もしました・・・!
こちら、インスタで人気上昇中のプリン!
ひたすら美しくて、しばらく食べられませんでした・・・!なめらかな四角形の気品あるプリン。金粉が添えられた、シンプルなのに華やかなプリン。なんだか色気がすごい。
クチポールのナイフとフォークで、ひとくちずついただきます。
なめらかな口当たりと、決して甘すぎず、ほろ苦いカラメルソースのバランスの良さが絶妙。切った後も最後まで美しい形を保ってくれるので、食べるのが惜しいくらい。
1階席では、オーナーさんがコーヒーを淹れる姿が楽しめますよ。アイスカフェラテも芸術的に美しかったので、次は頼みたい!
おやつは小倉トーストも人気のよう。気になる方はイルマン堂のインスタでどうぞ。どのメニューも人気で、毎日売り切れている模様なので早めにどうぞ。
もちろん、ひとりでゆったりと考えごとをしたいときにもぜひ。
プリンがおすすめのカフェ〈イルマン堂〉店舗情報
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