大の大人がずらりと並んで、みんなオムライスを食べている光景。
たった12席の店内は、地元のお客さんで賑わっていた。近くで働くサラリーマンのおじさんが4人横並びで座って、楽しそうにオムライスを頬張る姿が微笑ましい。
流行りのふわふわトロトロオムライスは人を惹きつける魅力がある。だけど、ホッとする昔ながらのオムライスには安心感がある。
厨房から聞こえてくる卵を割る音、ふんわり香るごはんのいい香り。淡々と話すテレビのアナウンサーの声。大口を開けてもぐもぐと食す作業着のお兄さん。
4人がけのテーブルは相席必須だけど、みんなでおいしいオムライスを囲んでいる風景は、ちょっと下町っぽくていい。向かい側の席の人に会釈をして、すとんと座る。
サービス精神旺盛な町の洋食屋さんの名物メニューは三色ライス。オムライスにカレーライス、ハヤシライスが1つの大皿にのっていて、ボリュームたっぷり。どれも懐かしい味が心にしみる。
壁には昭和の街並みを切り取ったモノクロ写真が飾られていて、わたしの知らない下町を垣間見ることができた。どうやらご主人は、オムライスを作りながら町の風景を収めている写真家なんだそう。日々のなにげない一瞬からは、当時の息づかいが聞こえてくるようで、胸がぎゅっとする。
オムライスをかっこみ、仕事場へ戻るサラリーマンに続くように、ぱくぱくと完食して店を出たら、気持ちいいくらいの青空が広がっていた。
浅草橋のランチなら。〈一新亭〉でオムライスを 店舗外観
浅草橋のランチなら、オムライスがおいしい〈洋食 一新亭〉がおすすめ。真っ白な暖簾が気持ちいい入口。ずっと気になりつつ入れなかったのは、中の様子が全く見えなくてドキドキしたから。
でも、もっと早くに来ればよかった…と後悔するくらい素晴らしい洋食屋さんでした。
浅草橋のランチなら。〈一新亭〉でオムライスを 店内
店内は4人がけの四角いダイニングテーブルが3つのみ。もちろん相席になるスタイルですが、なんだかこの距離感も下町らしくて好きなんですよね。
テーブルに添えられた小さなお花からも、お客さんへの心配りが伺えます。
天井の模様がモダンな洋館のよう。うまく撮れなかったので、ぜひお店で上を眺めてみてください。
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浅草橋のランチなら。〈一新亭〉でオムライスを メニュー
一新亭の看板メニューはオムライス。わたしがいた時間に来たお客さん全員、オムライスを注文していました。オムライスにメンチカツが人気のもよう。カキフライを頼んでた人がマヨネーズをつけてて新鮮でした…!
わたしはずっと気になっていた三色ライスを。オムライスにカレーライス、ハヤシライスが一度に楽しめるスペシャルメニュー。
優柔不断なわたしは、メニューを決めるのにすごく時間がかかるので、これはありがたい…!サービス精神旺盛なメニューに、下町の懐の深さが伺えます。それにしてもすごいボリュームだよ…!
オムライスのたまごはつやつや、ぷるんとチキンライスを包み込む王道スタイル。チキンライスもしっとり甘めのトマトソース味でおいしい。カレーはまさに給食のカレーライスの懐かしい甘口のカレー。濃厚なハヤシライスも美味。
あれもこれも食べたい人におすすめの、夢を叶えてくれる3色ライスでした。
ご主人の撮る、昭和の東京の風景。読売新聞で8年も連載されているそうです!
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