「自分がほんとうにやりたいことってなんだろう?」
そう考え続けるときが定期的に訪れます。
忙しい毎日を過ごしていると、ついついきちんと考える時間をおろそかにしがち。しがち、というかそもそも時間がない、というのもありますけど。
「考える」って、訓練が必要なんだなと最近実感しています。
はたから見れば、軸がしっかりあって、スキルも人徳もあって素晴らしい人でも、これからの自分に悩んでいたりする。わたしから見れば「こんなに良いところたくさん持ってて羨ましい!」と感じるくらいなのに。
「自分と向き合いましょう」という言葉は、よく言われていること。
でも、自分の心の奥深くに眠っている気持ちと向き合うのって、簡単なようですごくむずかしい。
きちんと考えて向き合ったつもりで、自分のほんとうの気持ちを見誤ることもよくあります。(実体験)
どうやら「自分と向き合う」には、いくつかのステップを経て、じっくり時間をかけることが必要なのかもしれないなと、ここ数年の自分を振り返って感じました。
ということで、今日は「自分ときちんと向き合いたい」と思っている人に向けて、まずやるべきことを10個書いてみます。昔のわたしと同じように悩んでいる人の参考になればうれしいです。
「やりたいことがわからない」人がやるべき10個のこと
その1:まずは「休むこと」
「やりたいことがわからないんです」とか、「好きなことがたくさんあっていいなぁ」なんて最近言われることが増えました。
側から見れば、そんな人ほど実は好きなものやこだわりをたくさん持っていたりするのに、いろいろ考えるがあまり見失っていたりして。
多分そういう人は、一生懸命いろんなことを抱え込むばかりで、きちんと休めていないんだと思います。
考えるために必要なのは、余白。
まずはきちんと休むことから始めましょう。「時間がない」なんて言わず、スマホをオフにして1人の時間を持ってみましょうね。
「気持ちが休まらないんです」という方は「人生がしんどい」と思ったとき、3つの「休む」対処法。やる気が出ない自分を認めて楽になろう。を読んで、休む自分を認めるところからどうぞ。
その2:好きなこと、心が動くことをやってみる。どこかへ行ってみること
しっかりと休んだ後は(休みながらでもいいですけど)、自分の好きなことをやってみませんか?どこかに旅行へ行くのもいいですね。日常から離れてみると、それだけでリフレッシュできますし。
1泊2日の長野の温泉への旅などもおすすめですけど、なにも旅行じゃなくても、ずっと行けてなかった気になる場所へ行ってみるとか、心が落ち着けそうなカフェや公園でゆっくり休んでみる。そんなささやかな行動だっていいと思うんです。
他人にとっては取るに足らないかもしれないことだって、自分が好きなら気にせずにやってみたらいいかな。ものをつくってみるとか、ひたすら本を読むとか、ひとりで映画を見に行くとか。
その3:自分と向き合う時間を意識的につくること
休んで、好きなことをたくさんやって。そうしてひと段落ついたら、自分と向き合う時間を作っていきましょう。
たとえば、1日の終わりに振り返り日記を書いてみるとか、頭でもやもや考えていることを1分間で書き出してみるとか。
これをやるだけで、どんどん自分の気持ちに素直になれるはず。いつも真面目に頑張っている人ほど、抑圧している気持ちが大きかったりして、自分の感情を素直に吐き出せなかったりします。自分自身でさえ、認めたくなかったりして。
でも、せっかく書き出すなら、ありのままの気持ちをがっつり書いてください。見るのは自分だけなのだから、思ったことは全部書いて出してみましょうね。
その4:いろんな働きかたを知ること
「やりたいことがわからない」とか、「自分の好きなことを仕事にしてる人になんとなく憧れる」気持ちって、多くの人が持っているものだと思います。
わたしもそうでした。というか、今もそうです。でも、フンワリ思っているだけだと何も変わらないんですよね。どう動いていいかわからないから。
職業の名前から自分に合う仕事を見つけるのも、けっこう難しいと個人的には思います。
それよりも、いろんな働きかたを知って、自分にぴったりの働き方や仕事を作り出していく方が楽なのではないか、と最近思い始めているところです。
西村佳哲さんの「自分をいかして生きる」という本は、わたしの軸になっています。
その5:どんな暮らしがしたいかを考えること
「どんな暮らしがしたいか」、ざっくりすぎて考えるのが難しいかもしれませんね。
まわりの友人や憧れの人、先輩、仲間など誰でもいいです。よいところだけ妄想してしまうのは危険だけれど「こんな風に暮らしたいな」と思い続けるのは大切だと思います。
わたしの場合、友人の家族が「家族が揃う時間」をとても大切にしているのがすごく好きで。まだまだ理想には程遠いけれど、迷ったときは彼女たちの暮らしぶりを思い出しています。
その6:何を大切にして生きたいかをじっくり考え、徹底的に書き出してみること
自分がなにを大切にして生きていきたいのか、これは年を重ねるにつれて変わっていくものだと思っています。
20代なら思いっきり働くのもいいと思います。けれど、30代になって同じようにがむしゃらには働けないと悟ったとき「あれ、何を大切にして働けば満足できるんだろう?」と悩む日が来るかもしれません。
まず、パッと思い浮かんだことを書いてみます。
「お金がほしい」→「なぜ?」→「安定した暮らしがしたいから」→「なんでそう思うの?」→・・・と、自分に対して延々と質問して深掘りしていくと、今まで見えなかった気持ちが見つかるかもしれませんよ。
最初は「そんなこと質問されても当たり前過ぎてわからない!」と途中で嫌になるかもしれません。わたしがそうでした。でも、時間をかけて考えてみればみるほど自分の本質が見えてくるので、時間を作ってやってみてくださいね。
いつも出かけていた土日の夜に、一時間だけ時間を作ってみるとか。
静かなカフェで自分と対峙してみるのもおすすめです。
蕪木のチョコレートとコーヒーで、心をととのえる夜の一時間を。
その7:好きなこと、ひと、もの、などを思いつくままに書いてみること
以前見た番組で、とある方が
「好きなことや人、もの、なんでもメモに書いておくんです。そうすれば落ち込んだときも『こんなに好きなものがある!わたしは大丈夫だ』って思えるから。」とお話ししていました。
体調が悪かったときに、それを思い出して書いてみたんです。そうしたら、出るわ出るわ、こんなにあったんだ!ってちょっと元気になりました(笑)
今はそのメモがどこにあるかわからないけど、わたしの好きなものや人はこのブログに書き留めているので、自分で読み返して元気をもらったりしています。
好きなことを書き連ねるのに、ブログやnoteのサービスを使うのもいいかもしれませんね。
その8:自分の良いところを見つけるために、ストレングスファインダーをやってみること(または人に聞いてみること)
やりたいことや自分の好きなことを改めて見つけるためには、自己肯定感を上げることも大事なのではと思っています。
自分の良いところって、改めて書き出そうとすると全然かけなかったりして。当然と思っていた部分が、実は他人と比べて長所だったりすることはよくあります。
それに気づく手がかりになるのが「ストレングスファインダー」。
就活の自己分析のような、質問に答えていくと自分の性格がわかる診断です。これをやったからどうだ、というわけではないのですが、自分の良さに気づくひとつの方法としてやってみるのもいいんじゃないかなと思います。
その9:自分の心がどんなときに動くのかを知ること
日常にある、見落としがちな小さな幸せを見つけるのが得意です。いや、得意って思っていたわけではないんですけど。
ブログを始めてから、本当によくそんな風に褒めていただくことが増えました。人に言われて「あれ、みんなそんな風に見てるわけじゃないんだな」と思ったりして。
きっと誰しも、毎日心が動く瞬間がたくさんあると思うんです。忙しいと忘れちゃったり、気づけなかったりするけれど。
だからこそ、自分の心が動いた瞬間はどんなときだったのか。どんなときにうれしいとか、たのしいって感じたかを毎日日記とかメモをつけていく。
そうすれば、少しずつ自分の傾向が見えてきて、やりたいことや好きなことが発見できますよ。
その10:「きちんと向き合う」には時間がかかるということを知ること
最後に、大切なことをお伝えさせてください。
ここまで「自分と向き合う方法」を書いてきましたが、今やりたいことがわからない、好きなことがわからないと思うなら、自分と向き合うには少しだけ時間がかかるということ。
迷っている時期って苦しいから、早く答えを知りたくて仕方ないんですよね。すごくわかります。
でも、だからこそ時間をかけてじっくりと考えてみてほしいんです。
今だけに焦点を合わせると、ただ悩んで無駄な月日が過ぎて行くように感じるけれど、人生という長い期間で見てみたら、なんとなく焦って答えを出した道に進んで後悔するより、じっくり考えて見つけた方向に進んだ方がお得じゃないですか・・・?
高校生の頃、進路を決めるときに雑誌の編集者になりたいと思っていました。
いろいろな職業を巡り巡って、30歳を超えたときに「そういえば雑誌作りたかったんだ」と思い出しました。
自分でZINEを作ったこともあったけれど、「かもめと街」のようなブログを作ろうとは思ってもいませんでした。
たくさん情報を集めたり、それを人に伝えるのが大好きでしたが、その得意なことをどう活かしていけばいいのかわからなかったんです。
いろんな遠回りをしたけれど、今は決して無駄なことはなかったなと思います。でも、もうちょっと早く自分としっかり向き合えてたら、こんなに遠回りしないで済んだかな・・・!
わたし自身が回り道をたくさんしたからこそ、読んでくださってる方には腰を据えて向き合う時間を作ってほしいなと思っています。
「やりたいことがわからない」人がやるべき10個のこと まとめ
ものごとには、順序というものがあります。
「そんなのどうでもいいから、早く解決したい」と焦るのはわたしも同じ。でも、きちんと向き合えなかったことで、思わぬ遠回りをしてきたというのも事実。
答えを見つけようと焦れば焦るほど、誰かのつくった実態のない「理想の生きかた」が正解な気がしてしまうんですよね。正解はひとつじゃないし、その人にとっての「正解」はその人にしかわからない。そう思っています。
だからこそ、一度は自分の「こうでなきゃ」とか思い込みを全部はずして、思いっきり向き合ってみる時間を作ること。
そうすれば、自分の素直な感情と少しずつ向き合えるようになってきます。
時間がかかっても大丈夫。
わたしも、今もとても優柔不断で答えを出すのにすごく時間がかかります。でもブログを始めた1年半前に比べると、自分の考えと素直に向き合えているなと実感しているところ。
少しずつ、自分と向き合う訓練を始めてみたら、きっと楽しいことが待っているはずです。わたしはそう思っています。
ということで、まずは「休む自分を認めるところ」からどうぞ
「人生がしんどい」と思ったとき、3つの「休む」対処法。やる気が出ない自分を認めて楽になろう。