天ぷらというと高級な料亭の食べもの、といったイメージがありますが、そもそも江戸時代には屋台で食べられるファーストフードのひとつだったそうです。
それを聞いてからというもの、「なんだ、かしこまらなくていいのか!」と胸をなでおろしました。
徳川家康が無類の天ぷら好きだったと聞き、急に親近感を覚えたよ。こういうの教えてくれたら歴史にも興味が持てたのに。
ということで、今日はめずらしく浅草で天丼を。
江戸時代に創業したのは雷門の並びにある〈雷門 三定 かみなりもん さんさだ〉。なんと天保8(1837)年創業です。
〈雷門三定〉は江戸前天ぷらの店。そもそも「江戸前」とは、江戸近海で獲れた魚のこと、もしくは、「江戸独自の」という2種類の意味合いがあるそうです。江戸近海ってどこ?って感じですが、東京湾のあたりと定義づけられたのは意外にも最近のことだそう。(参考:江戸前って!?/NPO法人日本伝統文化振興機構)
いやぁ、「江戸前」ってワードを聞くたびに、よくわからなくて構えてたけど、ちょっとスッキリした。
趣のある店構えにドキドキしちゃうけれど、せっかくなので久しぶりに入ってみましょ。
浅草の老舗でランチするなら〈雷門三定〉へ。店舗外観
東京メトロ銀座線・浅草駅の雷門方面に向かう出口を出てすぐ。
この辺は人力車のお兄さんたちが待ち構えてるスポットなので、慣れてないとちょっとビビりますが、乗ってみたい方はぜひ!(乗ってみたいけど地元で乗る勇気でない)
〈雷門三定〉ではテイクアウトで天ぷらが買えますよ。浅草の実家にいた頃、母がたまに買ってくれた懐かしい味です。天むすも人気らしい!
上の写真で、右手にあるガラスケースにご注目を。「たまご焼き やきたて」の間に「HOT」って書かれているのかわいくないですか…。ここだけ英語…!
そうそう、公式サイトに書かれていたのですが、浅草で揚げまんじゅうを売り始めたのは三定が始まりなんだとか。ああ、揚げまんじゅう食べたい…
三定には、雷門のすぐそばに別館があって、そちらはよく法事で訪れていた思い出があります。親戚がみんな酔っ払っていたことしか覚えてないけれども…。
浅草の老舗でランチするなら〈雷門三定〉へ。店内
天ぷらはね、高級品なので実家にいた時はおいそれと食べに行く店ではなかったので、中へ入ったのはいつぶりだろうな。
少し小ぶりなテーブルと椅子が、昔ながらの雰囲気を彷彿とさせます。おばあちゃんの店員さんが和気藹々と働いてる姿がいい。
久しぶりだったので、以前とどう変わったかは定かではないのですが、テーブルの間隔をあけている気がする広さ。仕切りをつけるなど感染症対策も心がけていましたよ。
浅草の老舗でランチするなら〈雷門三定〉へ。メニュー
〈雷門 三定〉のメニューはこちら。
アベック…!ひさしぶりに聞いたワードでキュンとしちゃった。
今日はがっつり食べたい日なので、天丼(並)を。
わー、フタからしっぽがはみでてるー!
お茶碗のような重たいフタをぱかっと開けますと…
じゃーん!ごま油の香ばしいかおりよ…!
サックサク、揚げたての天ぷらを頬張る幸せ。甘じょっぱいタレもしつこすぎず、ちょうどいい。特に肉厚の茄子天がさいっこう…。かぶりつくと溢れ出る茄子の旨味がたまらない…!
胡麻油で揚げた天ぷらは、ふつうの天ぷらよりもボリューム感のある味わいなので、女子はごはん少なめでもよいかもしれません…!
いわゆる有名店は、いつもなら混んでてなかなか行きにくいのですが、最近はかえって行ける機会と思って空いた時間を狙い、改めて伺っています。
地元なのに、なんだか観光気分が味わえたし、自分よりもふたまわり、いや、それ以上であろうマダム達がいきいきと働く姿には元気もらえるはず。
次はね、揚げまんじゅう買いに行きます!
浅草の老舗でランチするなら〈雷門三定〉へ。店舗情報
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