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「人それぞれ」を認め合えるのが大人のいいところ。ヨシタケシンスケ×山崎ナオコーラ「子育て」トークショー

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「人それぞれ、いろんな価値観がある」ということを、
作品を通じて伝えてくれる、人気絵本作家のヨシタケシンスケさん。

子どもがいないわたしが、なぜ「ヨチヨチ父」に励まされたか。

その答えがトークショーで分かりました。

山崎ナオコーラ×ヨシタケシンスケ 異色子育てエッセイW刊行記念のイベントを開催!

「父」になった戸惑いを描く、ヨシタケシンスケ初の育児マンガ『ヨチヨチ父 とまどう日々』ヨシタケシンスケさんインタビュー

絵本作家・ヨシタケシンスケさん『ヨチヨチ父 とまどう日々』(赤ちゃんとママ社)、
作家・山崎ナオコーラさん『母ではなくて、親になる』(河出書房新社)刊行記念トークショー
@朝日新聞東京本社読者ホール

サイン本が売ってたよ!

「育児への意見は人それぞれ。けれど、共通の価値観を探せないか」

実際に子育てをしているお二人。育児書や人の話は参考にならない、と話します。

それは、その子ども・家族それぞれ全く違うものだから。

家庭環境も違えば、その子も夫婦の形や性質も違うもの。
一般論は通用しない、と話します。

それでもヨシタケさんは「バラバラだけど、共通の価値観を探せないか?」と模索します。

「うちでこんなことがありました!」というような報告エッセイを作るのではなく、
その出来事でどう感じたか、そこから提案できることはないか?を描きたかったと。

そして、「育児が大変だった時に『こういうことを言われたいと思っていた』ことを書いている」と。

この本を妹夫婦に読ませたとき、きっとその部分が響いたんだろうなぁと思いました。

 




自分が体験した「育児」を俯瞰で見る

 

山崎ナオコーラさんは1歳5か月のお子さん、
ヨシタケさんは10歳と5歳(…と話してた気がする)の二人のお子さんがいます。

エッセイの執筆タイミングについて、ナオコーラさんはほぼリアルタイムで、
ヨシタケさんは一人目のお子さんが産まれてから5年以上経って、やっと書けるようになったそう。

その理由は、実際の子育てが想像以上に大変だったから。

自分が体験した「育児」を俯瞰してみるのに5年以上かかった、と話します。

ヨシタケさんの奥様が産後リウマチになって、抱っこができなくて毎日イライラしていて、
「子どもを作ってよかったんだろうか」と悩んだこともあったそう。

わたしもリウマチなので、もし子どもができたら、きちんと育てることができるんだろうか…と思います。

こうやって実際お子さんを育ててる方のお話を聞けるのってすごく嬉しいし、励まされます。

考えても、その時にならないとわからないし、
自分だけで抱え込まないで「ま、どうにかなるか!」っていう姿勢って、いつでも大事。

 

理想の夫婦の形とは?

育児が大変だと、夫婦はお互い気に掛ける余裕がなくなってケンカになりがち。
ナオコーラさんは、「夫はサポートではなく、主体的になってほしい」と話します。

例えば、友人が家に来たとき。
夫が赤ちゃんを抱っこして、「子育ての晴れ舞台」を譲るとか。

対してヨシタケさんは、奥さんが体調不良で不安定だったため、サポート側に回る形になったと。

夫と妻が並列の関係もあれば、上下関係(上司と部下的な)もある。

どれがいいか、ではなく、いろんな形があって、
それぞれ向いている関係に落ち着くのがいいのでは?とお二人。

「これが正解だ」とひとつの価値観を示すのではなく、いろんな人がいるということを、
ちゃんと伝えていくことが大切だと話すお二人。

 

マスコミや一般論に問う。
「男の人たち、そんなに『育児やりたくない』って言ってないよ?」

 

育児の話になると、たいてい「男性は育児もっとがんばれ!」という声が大きくなりがち。

お母さんには「がんばれ」って言っちゃいけないという風潮があるのに、
お父さんには言っていい、みたいのはどうか、と話すナオコーラさん。

自分の回りの話を聞く限り、育児したくないって言ってる男性はあまりいない、と。

そういう風に思わせてるのがマスコミの策略かな、と個人的には思いました。
とりあえず、一言でまとめたがるというか。仮想の敵を作る、というか。

その人個人の問題ではなく、育児に参加できないくらい、
忙しすぎる社会を変えるべきなんですよね、ほんとうは。

これ、育児だけではなくて、もっと人それぞれ自由な時間を持てる世の中に
なっていってほしいな、と思います。

簡単にできることではないけど、少しずつ意識を変えることはできますからね。

 

いろんな人がいるということをどうにか表したかった

ヨシタケさん、ナオコーラさんに共通するところは、
「いろいろな価値観があることを伝えたい」ということ。

一つの価値観でまとめがちな人たちに、「こういうのもあるよ」って差し出す。

で、みんなが認め合える世の中がいい、と。

子どもがいる人も、いない人も、結婚してる人も、独身の人も。

それぞれ経験していることが違うので、思ったことを共有できる雰囲気があれば、
その別の視点で気づけることがあるかもしれない。

今の多様化する社会へ向けて、一つの価値観で全員を救い上げるのは無理では?と話す、ヨシタケさん。

「僕は、奥さんの機嫌を取ってる父側を救います(笑)」

 

トークショーを聞いた感想

なぜ、わたしはヨシタケさんの本に惹かれるのか。

それは、

「いろんな価値観があって、それぞれいろんな事情があるけれど、
認め合って暮らしたいよね」っていう気持ちを共有できるから。

最近は、価値観を押し付けてくる人とは付き合えなくなりました。

離れてみるとストレスは減るし、そういう価値観の人とのつながりが増える。

違う価値観をおもしろがれる余白って大切だな。

 

おまけ:ヨシタケさんの名言集

 

「今が一番かわいい」は、かわいさがアップグレードして、その当時のかわいさが忘れられていくから

子どもに価値観をおしつけるのも、どちらかの親の役割ではないか。
(理由:こうなりたいという「憧れ」は変わりゆくものだけど、
「これは嫌だ」という気持ちが、自分の行動を律することもあるから)

自分の子どもに胎内での記憶を聞いたら、「あったたかかった。…ヤギがいた。」と…
「はい、ダメダメ、撤収!」ってなったそう(笑)

番外編)

ヨシタケさん母の教育方針「その子なり」

お母さんはとても自由にさせてくれたそうですよ!
就職する、と話したら「芸術家になるんじゃないの?」とがっかりされたとか。

 

\ヨシタケさんに質問してみました/

チヒロ
日々のちょっとした気づきが、ヨシタケさんの作品の魅力になってると思いますが、毎回メモしてるんですか?

 

ヨシタケさん
いつもメモをそばに置いておいて、スケッチしてます。
締め切り前だとスケッチ増えるんですよー。テストの前の日に急に掃除したくなるような感じで。

 

 

「ヨチヨチ父」の育児エッセイ、リアルタイムで書いてるんだと思ってたんです。

そうしたら、5年前から描き始めたとおっしゃってたので、よく覚えていられるなぁと。

 

ヨシタケさんはその後、「自分は記憶をスケッチで残すけれど、きっと写真家なら写真で残すし、
短歌が得意な人なら短歌で、その記憶を書き留めておくんだと思います。」と答えてくださいました。

わたしだったら、文章だな。

一つの質問に対して丁寧に、かつ細かくお話しして下さる姿に感激しました!

ふだんからいろんなことに気づいて、考えている方なんだなぁと改めて思いました。

「ヨチヨチ父」、名作です!

 

次に読むなら「ヨチヨチ父」のレビューを

この本、ほんとーに!おすすめ。

ヨシタケシンスケ「ヨチヨチ父」は新米パパママにプレゼントしたい本。

 

ふだんは、知られざる街の魅力をお届けします。月一でおすすめ本もご紹介。

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